平成26年度教育内容

現行の学習指導要領は、学校・家庭・地域が力をあわせ、社会全体で子どもたちの「生きる力」を、よりいっそうはぐくむことを目的としています。また、平成26年度大阪狭山市保育教育指針は、「自分らしく、いきいき学ぶ子」「人とつながり、さやまを愛する子」の育成をめざし、家庭や地域との絆を深め、学校力を高めることを目的としています。
 本校では、これらの趣旨を実現するために、家庭や地域との連携を深めながら、教職員が一丸となって、「学力の向上」「心の力の向上」「体力の向上」に重点的に取り組み、学校力の向上を図ります。
 そのために、今年度は、昨年から取り組んできた「スクール・エンパワーメント推進事業(府教委)」「ICT活用推進事業(市教委)」「英語教育推進事業(市教委)」を実施するとともに、習熟度別授業やTTによる授業の充実を図ります。また、中学校校区で「キャリア教育」「豊かな人間性をはぐくむ取り組み推進事業(府教委)」等の取り組みを進めていきます。
平成26年度の本校の取り組みの概要を下記にまとめていますので、ご一読ください。

≪教育目標≫
「確かな学力の育成」「規律ある生活態度の育成」「自治精神に満ちた仲間づくり」「人間関係調整力の育成」

≪本年度の時間割の特徴≫
(平成26年度週あたりの授業時間数)

 

国語

社会

数学

理科

音楽

美術

保体

技家

英語

道徳

特活

総合

補充

合計

1年

1.5

1.5

1(0.5)

1

30

2年

1(1)

30

3年

1(1)

30

                       ※総合の( )はまとめ取りの時数
○学習指導要領で定められた週29時間の授業に、教科の授業時数の確保のために、各学年1時間の「補充」の時間をプラスし、週30時間の授業時間を設定しています。
○総合的学習の時間は、週時間割の中に各学年1時間を「総合」とし、残りの時間は行事等の実施時のまとめ取りとします。必要に応じて、授業時数の確保のために教科の授業とします。
(注)学習指導要領とは、全国どこの学校で教育を受けても一定の教育水準を確保するために、各教科等の目標や内容などを文部科学省が定めているもので、各学校の教育内容(カリキュラム)の基準となるものです。

                     ≪学校力を高めるための取り組み≫
◆学力を高めるために

授業の充実
○チャイムとともに授業を開始し(ベル着)50分間きちんと授業をします。そのために、各教科担当の教員は授業の開始前に教室に行き授業の準備をしています。各学年で、「ベル着」運動に取り組みます。
○時間割の中に、各学年1~2時間の「補充」の時間を設定し、行事などで欠けた教科の時間を補うことで、各教科の授業時数を確保します。
○班による活動を取り入れるなど、授業の中で、生徒たちが話し合ったり、発表したりする機会を増やしていきます。
○授業内容に応じ積極的にICTを活用することで、わかりやすい授業づくりをめざします。

朝学活の時間の活用・読書活動の充実
○全校朝礼と学年朝礼を隔週毎に実施します。全校朝礼は火曜日、学年朝礼は、1年生は木曜日、2年生は水曜日、3年生は火曜日に行います。全校朝礼や学年朝礼では、生徒会や各委員会が中心となって、生徒たちの主体性を育成していくためにさまざまな取り組みを行います。
○生徒たちが読書の楽しさに気付き、読書に親しむことができるように、朝の学活の時間午前(8:30~8:45)を読書の時間として位置づけ、全校一斉に読書活動に取り組みます。テスト前等には、教科の基礎基本の一層の定着を図るために、小テストを実施します。
○生徒たちの読書の機会を増やすために、昼休みの時間には、図書室を開館し、図書委員会の生徒たちと学校司書、担当教員が図書室の運営にあたります。
○昨年度より大阪狭山市教育委員会より学校司書が配置されています。これまでの取り組みに加えて、図書室の活性化や読書への関心意欲や言語力の一層の向上を図ります。

指導方法の工夫・改善
○国語(1年・3年)、数学(1年、3年)、英語(2年、3年)、体育(2年、3年)の授業で習熟度別授業やTTによる指導を行うことで、よりきめ細かな指導を行っています。
○体力の向上やより質の高い集団づくりをめざし、3年生の体育、2年生男子の体育の授業では、TTによる授業を行います。
○市教育委員会の指導主事等の指導をいただきながら、習熟度別授業等の指導法の研究や校内授業研修を推進します。また、授業評価を実施し、教員の授業力の向上を図ります。

スクール・エンパワーメント推進事業の実施
大阪府教育委員会が指定する府内84校の対象校として、開かれた学校づくりを推進し、学校と保護者・地域と連携しながら、学校力の向上をめざし、つぎの二つの取り組みを進めます。
○学校のさまざまな取り組みを保護者・地域と共有しながら、学校・地域総がかりで子どもの学びを見守り、支援します。
○スクールエンパワーメント担当教員が中心となり、「学び」を軸にした取り組みを推進します。

ICT活用推進事業の取り組み
○大阪狭山市教育委員会の指定するICT活用推進校として、専門家の指導をいただきながらICTの活用に積極的に取り組み、ICTを活用した授業改善を推進します。
○本年度は少人数教室(5教室)に液晶プロジェクターを常設する予定です。

英語教育支援事業
「英語教育支援事業」として市教委から、ALTの先生が配置されています。各学年で週1時間、「英語コミュニケーション(英語C)」の授業を設け、ALTとTTの授業をすることで、自分の考えや意見を英語で正確に伝える力の育成を図ります。
また、生徒の意欲を高めるために、南中を会場にして、希望者は、学校で1年生は5級、2年生は4級、3年生は準3級の英語検定を実施します。
これらの取り組みを通じて、生徒たちの「英語」のコミュニケーション能力の育成を図っていきます。

長期休業日や放課後の時間の活用
○定期テスト前一週間の期間に、質問日や学習会を設け、生徒たちの質問に丁寧に答えます。
○生徒たちの苦手分野の克服と、基礎基本の定着のために、夏休みや放課後等に、各学年で補充授業や学習会を実施します。

地域人材等ボランティアの方々による指導の充実
○補充学習や学習会には、学習支援チューターなどボランティアの方々に協力をお願いし、生徒たちの個別支援の充実を図っていきます。
○武道(剣道)指導の充実を図るために、地域の専門家の方々の協力をいただきながら、体育の授業の中で2年生を対象に武道(剣道)の指導を行います。(H26年10月~11月に実施予定)
○部活動指導の中で、地域の専門家等のボランティアの方々に協力をいただき、専門的な指導をお願いします。

 

◆心の力を高めるために

キャリア教育の推進
○昨年、校区の幼稚園や保育園の先生方と一緒に作成した「キャリア教育プログラム」をもとに、校区内の保育所・幼稚園・小学校と連携しながらキャリア教育の一層の推進を図ります。
【南中校区のめざす子ども像】
~鍛えよう! 心の強さと優しさを、切り開こう! 自らの道を~
○生徒たちが、将来の夢や職業、働くことなど、自分の生き方について考えることを目的に、1年生で校内ハローワーク、2年生で職業体験を実施します。3年生では進路実現に向けた学習を行います。

道徳・人権教育の推進
○道徳教育の要として、道徳の授業の一層の深化を図るために、「私たちの道徳(文部科学省)」や「補助教材」を活用しながら道徳の授業の一層の充実を図ります。
○他人の立場や痛みがわかる生徒を育成するために、班を中心とした仲間づくりをベースに、安心して学校生活が送れる学年・学級づくりをめざします。
○車いす体験や点字体験、地域の方々から学ぶ地域学習などを通して、人権についての理解を深めるとともに、長崎修学旅行、平和集会(8月6日)などを実施し、平和の大切さや命の尊さについての学習をすすめていきます。
○大阪狭山市「てとてとクラブ」の方々との交流等を通じて、国際理解教育の推進を図ります。
○生徒たちに、エイズや性感染症予防について正しい知識と社会性を身につけ、将来に夢や希望を持って生きていこうとする姿勢や態度を養うことを目的に、3年生の保健体育の時間に、WYSH(ウィッシュ)プログラムにもとづく授業をおこないます。

豊かな人間性をはぐくむ取組み推進事業
中学校区の三つの小学校と連携をしながら、学校・家庭・地域が一体となった協働できる体制を構築し、子どもたちの道徳性の育成を図ります。(平成26年度府教委指定事業)
・道徳教育の充実により、思いやりや規範意識などの道徳性をはぐくむ。
・子どもの主体的な活動の充実により、仲間とともに活動することの楽しさや達成感を感じさせ、次の活動への意欲を高める。
・子どもの多様な頑張りが認められる場を設定し、自己肯定感や意欲を高める。
・「こころの再生」府民運動と関連した取組を地域と共に推進することで、地域の中で自分が大切にされているという喜びを感じさせ、自己肯定感を高める。

 

◆保幼小学校園や地域との連携をすすめるために

保育所・幼稚園・小学校との連携
○中学校の生徒指導担当教員が校区の小学校を訪問したり、小学校の支援学級担当教員が中学校を訪問するなど、生徒指導や支援教育において小学校との連携の一層の推進を図ります。
○校区の保育所・幼稚園・小学校との連携の推進を図るために、連絡会議や合同研修会を実施します。
○「キャリア教育」や「英語教育推進事業」の取り組みを通じて、保幼小中の連携の推進を図ります。
○幼稚園や保育園の園児を体育大会等に招待したり、保育実習を実施するなど、中学生と園児との交流を図ります。
○小学生と中学校とのスムーズな連携を図るために、生徒会新聞(南中伝)を小学校に配布します。

地域との連携
○南中学校区地域協議会(みなみネット)などの取り組みを通じて、地域の方々と連携しながら、校区内の保育所・幼稚園・小学校と一緒に、子どもたちの健全育成に取り組みます。
○南中学校区地域協議会(みなみネット)の取り組みをはじめ、地域で実施されるいろいろな取り組みに、生徒や教員、PTAが積極的に参加します。
○地域連携を推進するために、生徒会を中心に、生徒たちが市内一斉清掃に参加するなど、地域活動に積極的に参加します。また、吹奏楽部は、さまざまな地域の行事に積極的に参加しています。
○南中学校区円卓会議やPTA本部役員の方々と生徒会役員との懇談会を実施し、その意見をもとにさまざまな取り組みを行います。